「自律的なAIエージェント」ってどういうこと?
中国のスタートアップ企業「Monica」が開発したAIエージェントManusは、なにやら「自律的」であることが大きな特長らしいです。
なので「毎朝7時に話題のニュースのリストを送るよう」にお願いしてみました。

「定期的なタスクをし続ける機能はない」ときっぱり断られてしまいました。とても自律的です。
Manus自身に聞いてみた
あくまでもManus側が作業をすることができるのは、ユーザーが指示をしてからManusが回答するまでの間だけのようです。
現在のManusには以下のような制限があります:
セッション間の継続性:
セッションが終了すると、その状態は保持されず、次回のセッションでは新たに開始する必要があります。
自動スケジューリング:
定期的なタスク実行や時間指定の実行機能は現在提供されていません。
バックグラウンド処理:
ユーザーとの対話がない状態でのバックグラウンド処理は行えません。
では、実際Manusにはどんな特長があるのか?
実際に使ってみた結果、Manusならではの特徴というのは次の通りです。
- 裏でサーバーが動いており、ファイルシステムが存在する。指示によってはこのサーバーで実際にブラウザやExcel、コードエディタなんかを直接操作することがある。
- Manus側のコンピューターの作業の様子を見ることができ、そのコンピューターを「乗っ取る」機能もある(人間が代わりに操作できる)。
- Manus自身が指示を要件に切り分けて、一つずつ作業してくれる
- 作業途中で質問してくれる。ただし人間が返答するまで作業は止まってしまう。
- マルチモーダル対応
このうち3., 4.の内容が、Manusが「自律的」と言われる所以なのではないかと思います。
しかし個人的にはそれよりも、1.のファイルシステムが存在していて、ブラウザやExcelなどの外部システムを扱えるという部分が一番の特長ではないかと思いました。
ChatGPTもcsvデータを渡して集計することは可能ですが、csvデータを渡してExcelでより細かい分析を行うなどは現時点ではできません。
しかしManusでは、Manus自身がコンピューターを持っているようなものなので、Manus側でExcelを使って分析してもらうことが可能です。

Manusがどこまで他のシステムと連携できて、実際の作業をどこまでやってくれるのか、Webサイトのデプロイなどもできたりするのか、などについてはこれからさらに調べていく価値がありそうです。